働きやすい職場とホーソン実験の内容

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9月は決算月という会社が多いでしょうね。しかし、決算大売り出し!といったのぼりやポスターなど、最近見なくなったような気がしますが・・・

でも、よくよく考えてみると、決算だからと言って消費者には何の影響もなく、決算だから安くしますよという意味で大売り出しをするのは、言い換えると「安くするから、買いなさいよ。」と言っているのと同じような感じがして、個人的には嫌なんです、こんな売り方。

決算大売り出しの功罪

決算大売り出しの功罪と偉そうなタイトルになってしまいましたが、これを解説すると、過去にこういった施策を展開し、普段の月より大きな売り上げを達成しようとするから、この月の売上予算は一年を通して大きな予算が組まれることにつながってしまいます。

ここが問題なんです。製造は、商品の生産能力をこの月に合わせて計画するでしょ。生産能力をあげるということは、工場の稼働率を普段以上に上げ、つまり一時的に増産体制にすることになります。

景気の良い時はいいのですが、今のように景気が良くない場合でも、「売れるはずだ!」とか根拠のない予算を製造側も販売側も組むし、不良在庫を持ちたくないため、どちらも無理して製造し販売する。

結果、普段以上に利益率が悪くなり、社員にとっては忙しかった割には儲からないので、給料に反映しないことになってしまいます。現場の人々が「やってられるか!」という気持ちになったら、致命的なんです。努力したことが報われませんからね。

予算策定の際は、前年実績をある程度加味して策定されると思います。ただし、清涼飲料水のような季節的要素が強い商品は、お客様のニーズが高まるので、在庫切れしないように生産調整を行うので、これは例外。

でも、家電製品や自動車などは、大きな予算を組み、大きな売上予算を達成するために大幅な値引合戦を行うと、自社製品の価値を下げるどころか、値引額の情報だけがひとり歩きして、他の月においても同じような値引でないと、お客様だって満足した買い物ができない、と考えてしまうんです。

WIN-WINの関係を一度崩すと、中々元に戻れない。そんな気がします。

働く身にもなってよ

そんな状況で、9月が過ぎ去って10月に入り、9月の業績が思わしくなかったので、当然10月移行で挽回する計画が組まれます。

9月までの業績が悪いのは、現場の人々が悪いわけではなく、経営側に問題があるのにどうも現場に原因があるという雰囲気を醸し出しています。

そこでまぁ、驚くことに挽回計画がむちゃくちゃな予算、つまり市場のニーズとかけ離れた計画が経営側で決められるのです。正直ですね、現場の人間からすると「無謀!」な数値なんです、その計画自体が。

9月に散々、無理を言って商品を購入して頂いたお客様だっているし、無理をするから勤務時間だって通常以上の時間になり、10月になったら少しくらいは小休止させてあげたいと感じます。月が明けても、「がんばれ!がんばれ!」人間、そんなに切り替えられるものではないですよ、評価にも満足していないし。そういや、上司から決算月は「お疲れ様!」なんて言葉もかけられなかったな(笑)

ホーソン実験

前置きがかなり長くなりました。私個人的な考えですが、このホーソン実験の結果はとても興味深いのです。

ホーソン実験を簡単に説明しますと、

「物理的、かつ客観的な作業条件を変化させようがさせまいが、従業員の作業効率には殆ど影響が見られない。生産性の上昇や労務改善が見込まれるのは、職場の良好な人間関係形成や個人の労働観を重視した結果、その効果を期待できる。」

ということです。

この実験は、1924年から1932年にかけて、アメリカのウエスタン・エレクトリック社のホーソン工場で、エルトン・メイヨー(George Elton Mayo)、フリッツ・レスリスバーガー(Fritz Roethlisberger)といったハーバード大学の研究グループによって行われた実験です。

作業効率(生産性)・労働意欲を規定する要因を明らかにしたい、という思いで実験して、上記のような定義が導き出されました。

実験の内容

ホーソン実験では、「物理的な作業条件」と「従業員の作業能率」の関係を調べるために、次のような実験が行われました。

  • 照明実験
  • リレー組み立て実験
  • 面接実験
  • バンク配線作業実験

というものです。

照明実験では工場内の明るさと作業効率を、

リレー組み立て実験では工場内の温度と湿度の変化と作業効率を、

面接実験では各従業員に対し、「仕事に対する意見・感想・要求」などを聞いた面接を行いました。

面接実験終了後、こんな仮説がたてられたのです。「職場での人間関係・仕事に対する適性(納得)」の満足度に大きく左右されていることが分かったため、

従業員の労働意欲は、その個人の「客観的な労働条件」以上に

「主観的な職場の人間関係」のほうが重要なのではないかというものでした。

バンク配線作業実験では、従業員を職種ごとにグループ分けし、バンク(電話交換機の端子)の配線の作業してもらい、共同作業(協力行動)の成果を調査するものでした。

この結果に大きな関心があるんです。

従業員は自分の持てる力をすべて出し切るわけではなく、その時の状況やその場面に応じ、自発的に自ら労働量を制限(節約)していること、そして従業員の「時間当たりの生産量の違い」は労働者の能力上の差異が要因ではないこと。

さらにですね、

「品質検査」においては、上司の検査官と労働者との間に「良好な人間関係(信頼感)」があるほうが、欠陥やミスの発生率の少ない製品を製造できることが分かった、ということなんです。

働きやすい職場は役職者自ら作る

感情のある人間ですから、感情を無視してマネジメントが出来るわけがありません。ホーソン実験は90年以上前に行われた実験ですが、人間の本質は変わっていませんよね?

この有意義な実験のことを知っている経営者ってどのくらいいるのでしょう?業績が悪いのは、こうした生産性の低い環境だからそんな状態になっているわけで、業績が悪いから一律給料ダウンとか、人事考課を普段以上に下げるとか、私からするとお話にならないことをしてきます。

経営状態が悪く、どうしても人件費を圧縮したいのであれば、人件費総枠そのものを決め、その中で評価を行えば、評価が高い従業員は、普段より昇給幅が少なくなることよりも、会社から高い評価を受けた方がモチベーションが下がらずに仕事に向かえるし、会社として利益が残りそうな人件費で予算計画を適切に組むことができると考えます。

こうしたことすら理解できない役員をはじめとする上級管理者は、何が昇格の要因で何を学んで今の立場にいるのか、私には理解出来ない。

そうとはいえ、なんちゃって管理職の私には、いっしょに仕事をしてくれる大切なスタッフを抱えていますので、彼らのモチベーションが下がるようなことは絶対にしないと思っています。意見が言いやすく、そして休みやすい。働きやすい職場は最高です。

関連記事 働きやすい職場環境とは ←ここをクリック

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

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